【保存版】どこよりも詳しいクラウド会計ソフト徹底解説

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この記事にたどり着いた方は、クラウド会計ソフトを活用して経理業務を効率化したり、コストを抑えて会計ソフトを導入したい方ではないでしょうか。

近年話題のクラウド会計ソフトは、初期費用なしで導入できることあり特に考慮せずに導入してしまう企業が増えています。しかし、向いている企業規模や導入の注意点など事前に学んでおくべき情報が実は多くあります。

この記事では、クラウド会計ソフトについてそのメリットやデメリット、導入の注意点などクラウド会計ソフトについて事前に知っておくべき情報を詳しく解説しました。この記事を読んで事前にクラウド会計システムについて理解を深めて下さい。

1.クラウド会計ソフトとは

これまで会計ソフトは主にローカルPCやローカルサーバーにインストールして利用するパッケージ版(インストール型)が中心でしたが、クラウド化が進んだ近年ではクラウド上でこの会計業務をやってしまおうという流れが強まり、多くのクラウド会計ソフトが登場しています。
この章ではクラウド会計ソフトのメリット・デメリット、向いている事業規模について解説します。

1.1.クラウド会計ソフトの4つのメリット

メリット1:手作業だった業務が削減される

これまで手入力していた銀行取引やクレジット決済など一部の取引の自動取り込みが可能になり、今まで手作業で行っていた業務を削減することができます。また、自動取り込みによって誤入力などのミスも撲滅することができます。

一部のクラウド会計ソフトでは、スマートフォンアプリでレシートや領収書をカメラ撮影することで現金の取引を自動で取込んでくれるサービスもあります。ただし、実際に利用してみると文字認識の精度については、正しく読み取られないケースも多くもう一歩改善が求められています。

メリット2:インターネット環境があれば機種や場所を問わずに動作する

基本的にインターネット接続が可能なブラウザ環境さえあれば、機種や場所を問わずに会計業務を行う事ができます。またオプションで税理士、会計事務所向けのユーザーIDを取得することで同一の帳簿を参照できますので、データの受け渡しもクラウド上で完結してしまいます。

メリット3:基本的にバージョンアップが不要・機能改善が早い

会計ソフトはその性質上、国の税制変更や、税務署の書式が変更になった場合にバージョンアップが必要になります。パッケージ版で有償でのバージョンアップが必要となるケースでも、クラウド会計ソフトではその多くがバージョンアップ不要です。どのクラウド会計ソフトも日々新しい機能や法律変更に伴うバージョンアップを無料で行っており、ユーザーはバージョンアップを意識する必要がありません。

メリット4:データ消失の危険はほぼゼロ

クラウド上にデータを置いていますので、PCの故障やハードディスクが故障しても問題はありません。ブラウザとユーザーアカウントさえあれば代替のPCなどで業務を続行できます。バックアップを取る運用コストも削減できます。

1.2.クラウド会計ソフトの3つのデメリット

デメリット1:カスタマイズできない

クラウド会計ソフトは基本的に自社の運用や要件に合わせたカスタマイズが一切できません。そのため、要件がマッチしない場合は運用で回避する必要があります。
また、ほとんどのクラウド会計ソフトは販売管理システムやPOSシステムと自動連携できないため、販売管理システムやPOSシステムから出力したデータを手動でクラウド会計ソフトに取込む必要があります。

デメリット2:パフォーマンスが外部環境に依存してしまう

インターネット接続が必須なため、ネットワークが遅かったりクラウド会計ソフト側で問題が発生していると、使っているPCの性能に関わらずスローパフォーマンスになってしまう事があります。
ネットワーク接続にモバイルルーターなどを利用しているフリーランスの方などで、取引の登録数(レコード)が多い場合などには注意が必要です。

デメリット3:実はパッケージ製品より高い

クラウド会計ソフトは、初期費用なしで月額数百円から使えることもあり「安い」と思われがちですが、実はパッケージ製品よりコストが掛かります。例えば、クラウド会計ソフト「freee」の法人版は月額1,980円ですので年額約24,000円、パッケージ製品の「弥生会計スタンダード」は初期費用約30,000円のみで月額費用は掛かりません。そのため約1年半使用すればクラウド会計ソフトの方が高くなります。

会計ソフトは事業に必須であり長年使うもののため、メリット・デメリットを良く考えてクラウドにするのかパッケージにするのか考えましょう。現状パッケージ版で不自由ないのであればあえてクラウド会計ソフトに変える必要はないでしょう。

1.3.クラウド会計ソフトに向いている事業規模とは

クラウド会計ソフトに向いている事業規模は、個人事業主や小規模店舗、従業員数人の小規模企業になります。また、入力する取引の登録数(レコード)が数百件~5,000件未満と比較的少なく、販売管理システムなどのシステムを入れるほどではない事業者が妥当なターゲットユーザーとなるでしょう。

理由としては、インターネット環境であるがゆえに、データの読み込みや書き込みに多少の時間がかかります
例えば年間で取引の登録数(レコード)が5,000件以上ある場合は年間取引すべてを帳票出力したり、PL(損益計算書)やBS(貸借対照表)を作ったりする際に思いの外、スローパフォーマンスになってしまう事があります。

クラウド会計ソフトの弱点である読み書きの速度については、残念ながら現時点で各社コミットはなく、どの程度の取引の登録数まで対応できるのかも明示していません。導入を検討される際は、自社の年間取引レコードがどのくらいか、事前に把握しておくと良いでしょう。

2.クラウド会計ソフトの主な機能

次に、機能面を解説していきます。
いわゆる会計ソフトと呼ばれるパッケージ版も含めて以下のような機能があります。

  • 金銭取引の入力管理
  • 入力データの各種帳票化
  • 簡易的な経営分析データへの加工
  • 確定申告向けのデータ出力
  • 決算データの作成 など

クラウド会計ソフトならではの機能としては主に以下3つの機能があります。

  • 他社のクラウドとの連携による自動記帳
    メリットでも触れましたが、ネットバンキングやクレジット明細などのweb明細をはじめとするデータが残る取引であれば、手入力する必要がありません。この自動記帳を行うと後述の仕分けルールが自動で作られていきます。
  • 仕訳ルールの自動作成とカスタマイズ
    クラウド側で学習したルールをさらに自分好みに変更したり、複雑な取引をルール化して自動的に適用させたりすることも可能です。特定の摘要に含まれる文字列や取引先を元に、勘定科目の仕分けが行われます。
  • 関連業務のデータ連携

    クラウド会計ソフトの大手提供会社は、給与会計、勤怠管理、見積請求などの関連した業務のクラウドサービスを展開しており、よりスムーズにデータの取り込みを可能にしています。
    尚、旧来のパッケージ版ソフトで給与会計や、勤怠管理をしていてもデータ変換機能で取り込むことができるサービスもあります。

3.クラウド会計ソフトの導入方法

ここではクラウド会計ソフトの導入方法について解説します。

ステップ1:アカウント取得

提供会社のホームページからユーザーアカウントを取得します。多くの提供会社は無料でアカウントの作成が可能です。期間限定などの条件付きで操作方法を体験できます。

ステップ2:基本設定と動作の確認

設定方法などについても初心者向けのガイダンスが充実しており、パッケージ版の経験者や会計の知識があれば問題なく設定できます。事業所の基本データ登録など実施します。
無料体験でもネットバンキングなどとの連携が可能ですので、実際に自動取り込みや仕分けを操作してみることが可能です。

ステップ3:有料アカウントへの切り替え

有料アカウントへの切り替えを行います。ライセンスキーを購入する必要がある為、クレジットカードが必要になります。発行されたライセンスキーを所定の設定に入力して準備完了です。
クレジットカードが利用できない等の事情がある場合には、大手インターネット通販などを通じてライセンスキーを購入することができます。その際に別の支払い方法を選択する事が可能です。

ステップ4:すぐにアクセスできるようブックマーク登録

契約を完了したら、その提供会社のログイン画面をブラウザのお気に入りに登録しすぐにアクセスできるようにしましょう。尚、無料体験版で設定したパスワードが簡易的なものでしたら、複雑化したパスワードへの変更を強くお勧めします。

このようにクラウド会計ソフトは無料で簡単に使い始めることができます。まずは無料版をお試しで使ってみることをおすすめします。

4.クラウド会計ソフト導入前に知っておくべき5つの注意点

注意点1:税理士・会計事務所がクラウド会計ソフトをサポートしているか?

残念ではありますが、クラウド化のスピードについてこられていない税理士や会計事務所がまだまだ多く、クラウド会計ソフトの使用を嫌がる事務所が多くあります。
すでに長い付き合いの税理士を抱えている場合、導入を拒否される可能性があります。多くのクラウド会計ソフト提供会社はクラウド会計ソフトに対応できる税理士、会計事務所を紹介する無料サービスを行っていますので、クラウド会計ソフトに対応してくれる事務所への変更も視野に入れた方が良いでしょう。

注意点2:クラウド会計ソフトが対応している銀行口座の準備はできているか?

最大の特徴であるクラウド連携を最大限に活かすためには、クラウド会計ソフトが対応している銀行口座を用意し、自動でデータを取り込めるよう準備をしておいた方が良いでしょう。現金取引が中心でレシートを毎日手入力していることが多い場合は、クレジットカードをなるべく利用するなどの工夫も必要です。現金、小切手や手形などの取引が多い場合にはメリットが最大限に活かされない可能性が高くなります。

注意点3:自社業務で使っている他社クラウドサービスがあるか?

小売店などの店舗ではPOSを使って売上計上しているケースがあると思います。タブレットPOSなどのクラウド型を利用している場合は、クラウド会計ソフトがタブレットPOSの自動取り込みに対応しているか確認しましょう。ヘルプページなどで確認することが可能です。
タブレットPOSや「flam」などのクラウド型販売管理システムと自動連携できるサービスが増えていますが、基本的にパッケージ型の製品とは自動連携できないため注意が必要です。

注意点4:インターネットに会計帳簿を置くことは自社で許されるか?

当然ではありますが、会社の事業データをクラウド上に置くことになります。パスワード設定を複雑にするなどの最低限の対策は必須です。また、自社の社外秘のデータをセキュリティで万全に保護されているとはいえインターネットに置くことが自社の管理ポリシーとして問題はないか確認しておきましょう。

注意点5:データ移行可能か?

別のサービスやソフトを利用している場合、既存データの取り込みが容易であるか確認しましょう。ソフト間の移行も各社充実していますのでそこまで難しくはありませんが、CSVファイルの編集などが必要になるケースがあります。

5.主なクラウド会計ソフト

この章では、主なクラウド会計ソフトを紹介します。
クラウド会計ソフトを選ぶ際の参考にして下さい。

ソフト名

料金

特徴、差別化された機能など

MFクラウド会計

 

ライトプラン:
1980円/月、21780円/年

ベーシックプラン:
2980円/月、32780円/年

部門別会計可能。
スマホアプリでレシート撮影、キャッシュフロー分析可能。仕訳にファイル添付機能あり。
別途サービスで給与、請求などと連携可能。

クラウド会計ソフトfreee

個人事業主プラン:
980円/月、9,800円/年

法人プラン:
1,980円/月、19,800円/年

スマホアプリで仕訳可能。レシート撮影、請求書の発行、入金管理。経費精算の申請、承認機能。
別途サービスの給与計算と連携可能

Crew会計

ビジネス個人:
980円/月、10780円/年

ビジネス法人:
1,980円/月、21780円/年

会計事務所のコンサルティングを手がけた会社が会計事務所向けに開発したサービス。
別途サービスの給与、請求と一括契約でお得になるサービスあり。

弥生会計オンライン

セルフプラン:
28,080円/年

ベーシックプラン:
32,400円/年

法人向け(個人事業は非対応)
2016/03/17現在、2ヶ月無料キャンペーン、スキャナレンタル無料キャンペーンなど

YAYOI SMART CONNECT

 

375円/月、4,500円/年

弥生株式会社の製品利用が前提となるサービス。
パッケージ版弥生会計を利用の場合は、本サービスを通じて、自動仕訳が可能。
オンライン版は全てこのサービスを経由して他社クラウドと連携している。

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中小規模事業者向け
旧来の会計ソフトに近い操作性

6.まとめ

この記事では、クラウド会計ソフトについてそのメリットやデメリット、導入の注意点などクラウド会計ソフトについて事前に知っておくべき情報を詳しく解説してきました。

クラウド会計ソフトを使用することで手入力の工数を削減できるなどのメリットがありますので、特にスモールビジネスに向いていると言えます。また別サービスではありますが、文中で触れた給与管理や勤怠管理についても一緒に契約することで利便性の向上も期待できるでしょう。次は、自社の要件がクラウド会計ソフトにマッチしているか整理してみて下さい。