コンサル兼飲食経営者が語る飲食はタブレットPOSを使え!

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ここ数年でタブレットPOSという比較的導入ハードルが低い製品が数多くの事業者より提供されており、導入に踏み切る小規模な飲食店や小売店が増えてきています。  

この記事では、現役のコンサルタント兼飲食店経営者が飲食店向けにタブレットPOSの活用方法を詳しく解説します。この記事を読むことで、導入するとどのようなメリットがあるのか?注意点は?コストは?など経営者やマネージャがタブレットPOS導入時に知っておくべき情報をすべて理解することができます。

1.飲食店にタブレットPOSを導入するメリット 

具体的に経営面、現場店舗のメリットを解説します。

1.1.経営面のメリット

 メリット1:旧来のPOSに比べて低コストでの導入が可能

旧来のPOSに比べると初期費用・運用費用ともにコストを大きく抑えて使うことができます。

メリット2:クラウド会計システムとの事業帳簿自動連携(自動記帳)

特に私が一番に推したいのはこれです。タブレットPOSの多くは月額数千円で使用できるクラウド型会計システムと自動連携し自動で帳簿を作成してくれます。そのため、バックオフィス業務(経理などの事務作業)に手を焼いているオーナーさんや社長さんの工数を低コストで削減することができます。

メリット3:クレジット決済の導入が低い料率で可能

クレジット決済の導入検討をされている場合、タブレットPOSであれば安価なサービスを受けられます。現在、タブレットPOSをターゲットにしたクレジット決済の仕組みがいくつか存在しており、この仕組みを提供している事業者がレジ機能をアプリという形で提供していたり、アプリ提供者と手を組んでいます。 

この新しいクレジット事業者は、旧来のレジスターにCAT端末(Credit Authorization Terminal)を設置する場合に契約するクレジット取扱い事業者よりも格安な料率で運用可能です。 新規導入(個人店舗で初出店の場合の信用審査)では以下のような差が出てきます。

主な新規参入のクレジット事業者 

3.24%~3.75% 

旧来のクレジット事業者

5%~7%

新規創業者に対しては旧来のクレジット事業者は非常に厳しい料率を課しており、年間取引金額と継続年数をベースに事業者と交渉し、料率を下げてもらうなどの経営努力が必要でした。

一方、代表的な新規参入のクレジット事業者は、

などが挙げられます。個人店舗の初出店であっても3.24%~と料率は低くなっています。クレジット決済は必須と考えている場合はタブレットPOS一択!と言っても過言ではないでしょう。

メリット4:将来的な機能拡張が可能

タブレットPOSによっては、オーダーエントリーやキッチンプリンター(オーダーシート印刷)などの機能を持っている製品もあり、今は使わなくても将来的に機能拡張することが可能です。またタブレットPOS製品は日々新しい機能の追加や改善がされているため使い勝手もどんどん良くなっていっています。

1.2.現場店舗のメリット

現場店舗では工数削減や、顧客のユーザビリティ向上などを期待できます。

メリット1:売上日報の自動作成

タブレットPOSでは、基本的な売上日報を自動作成してくれます。タブレットPOSを導入することで閉店後に店長だけ残業をして日報を作るといった事は少なくなります。

メリット2:売れ筋や時間帯の分析が可能

タブレットPOSの多くは売れ筋や時間帯別の分析機能がついているため、店長や本部が行っていた分析作業を削減することができます。 

メリット3:クレジット決済の導入

経営面ではコスト削減として挙げましたが、現場店舗では顧客の支払い方法に選択肢を与える事ができます。クレジットカード決済ができる事により高額なメニューを選択して頂ける期待もできます。 

一方導入するデメリットは経営面や現場店舗の視点では、ほぼないと言えます。
ただし、いくつか注意点はありますのでその辺りは後述します。

2.飲食店の導入事例

2.1.株式会社登亭

株式会社登亭

 老舗の鰻屋である登亭は、これまで旧来のPOSを利用していました。売上集計は5〜6枚のジャーナルとして出力され、本部にFAXを送るのが大変で、翌日本部へ届けに行っていました。
今ではタブレットPOSを利用したことにより売上集計は自動化され、オプションサービスのオーダーエントリーも採用したことで、手書きオーダーによるミスを撲滅。業務を効率化させることができました。

2.2.株式会社産直

小林精肉店

小林精肉店では、オーダーエントリーのハンディを導入しようとしていました。旧来の専用機であるハンディはコストが高く、タブレットPOSに付随したオーダーエントリーの実装で初期費用の削減を狙いました。何よりも一番の決め手は、管理用の仕組みが充実しており、本部の会議で使うデータや資料が簡単に作成でき、運営業務も効率化できるという事でした。

今では管理の面ではデータの活用をし、現場では使い勝手の良いオーダーエントリーを実現。今後、クラウド提供ならではの機能拡張を楽しみにしているそうです。

他、多くの事例から、以下の様な声があります。
  • メニュー登録(入れ替え)が簡単
  • 複数店舗では売上の集計、分析が容易に場所を選ばずにできる
  • 紙伝票で起きていたミス撲滅(オーダーミス、レジ打鍵ミス)
  • 売上日報業務の簡略化で帰宅が早くなった
現在既に多くの飲食店がタブレットPOSを活用しており、タブレットPOSを活用している店舗は数万店にのぼります。

3.タブレットPOSの選定ポイント

次に理解しておきたい注意点、事前に知っておくべき事について解説していきます。

3.1.導入する前に知っておくべき4つのポイント

ポイント1:タブレットPOSはクラウド型サービスがほとんど

タブレットPOSの特徴としてクラウド型を採用している事業者が多く、日々機能がアップデートされて仕組みそのものが進化していきます。各社優位性を確保したい為に競争は激化しています。次々に新機能のリリースや会計システムや決済システムなど他社のクラウドサービスとの連携が実現していくでしょう。
そのため、選定から実装が終わった頃に別の事業者がより良くなっているという事もあるため、多少は割り切る必要があります。

ポイント2:現場スタッフのITに関する習熟度(ITリテラシー)に注意が必要 

 タブレットPOSは導入のハードルがグッと低くなった反面、ある程度のITに関する習熟度が要求されます。現場スタッフがSNSをチェックしたり、ゲームをしたり、勝手気ままに使ってしまっては予期せぬエラーや障害をもたらすでしょう。 

また、技術面ではタブレット端末のパフォーマンス劣化やフリーズ、Wi-Fiを見失った際の接続リセットなどから復旧できるくらいのスキルは必要となります。本部や店長が手順書を作って現場に配布するなどの工夫も必要です。 

ポイント3:事前に自社の経理業務への影響を確認する

クラウド型会計システムとタブレットPOSを連携させた場合、記帳などの経理処理が自動化される部分があります。これまで慣れていた方法で回していた作業が変更になりますので、事前に問題ないか経理担当者または経理委託先への確認が必要です。委託している会計士事務所や税理士事務所によっては、時代の波について来れずクラウド型会計システムの使用を嫌がる事務所も多くあります。

ポイント4:信頼できるタブレットPOS業者か見極める

タブレットPOS市場は今、多くの事業者が参入しています。先発で成長した企業や別分野での大手、これから成長しようと意気込んでいる新興企業も次々に参入しています。 
事業の屋台骨である会計システムの重要な一部を任せるわけですから、提供事業者が安定的であるか、成長性はあるか、などのバックグラウンドも確認しておきましょう。 

  • 提供事業者の実績は豊富か?突然サービスから撤退しないか
  • 機能の拡充などに積極的であるか

など重要なポイントです。

3.2.忘れがちなもう1つの視点

経営者の視点で考える

選定ということで機能やオプションについてばかり見ていてはいけません。

  • クラウド連携で経理業務の一部が自動化できるか
  • 経営状態の把握が現在よりも簡単にできるか

など経営的な視点で必ず考えましょう。
スモールビジネスにおけるリソース管理は非常に重要な課題です。事務処理に多くの労力を割いているようでは成長の余力を削ってしまっていることになります。より生産的なことに時間を割けるよう経営していく必要があります。
ご紹介したようなポイントを考慮して自社にとって一番バランスの良いものを選択して下さい。

4.まとめ

この記事では、コンサルタント兼飲食店経営者の視点からタブレットPOS導入のメリットについて解説してきました。この記事を読んで飲食店でもタブレットPOSを導入した方が良いと判断できたのではないでしょうか。

スモールビジネスのオーナーは非常に忙しいものです。 スモールビジネスこそタブレットPOSのようにある程度のルーチンワーク(定型的な作業)の自動化を推進できる仕組みを積極的に取り入れて下さい。そして空いた時間を別の生産性の高い仕事に振り向ける事が重要です。次はタブレットPOSの選定に進んで下さい。