【必読!】どこよりも詳しい受発注システムの全知識とおすすめ製品

受発注システムとは、その名のとおり受注業務および発注業務という非常に手間の掛かる業務を効率化してくれるシステムです。近年費用を抑えて導入できる製品が増えていますが、中小企業では受発注システムの存在や利便性を知らないために、まだまだ電話・FAX・メールを中心にアナログで行っている企業も多く、とてももったいない状態です。

この記事では受発注システムの概要からメリット、主な機能、選定ポイント、おすすめの受発注製品などをプロの視点からどこよりも詳しく解説します。時代は受発注システムを活用して効率的に業務を行う時代です。この記事を読んで受発注システムの理解を深め、ぜひ受発注システム導入して下さい。

1.受発注システムとは

受発注システムとは、受注業務および発注業務を効率化するためのシステムです。受注側が使用する機能と発注側が使用する機能に分かれており、それぞれの企業はインターネットを介してシステムを使います。
以前までは大企業が中心に導入・活用していましたが、近年はクラウドサービスの普及に伴い中小企業でも費用を抑えて利用できる受発注システムが多く登場しています。受注側企業・発注側企業の双方にメリットがあります。

受発注システムの概要図

受発注システムの概要図

2.受注側企業の4つのメリット

 

2.1.受注業務の効率化、コスト削減

受発注システム導入の1番のメリットは、電話やFAX、メールなどマンパワーに頼って処理していた煩雑な業務をシステム化することで効率化することです。
例えば、今まで電話やFAX、メールで受けていた注文は、販売管理システムなどの基幹システムに別途転記していましたが、受発注システムを導入し販売管理システムと自動連携することで転記業務がなくなります。

さらに、販売管理システムから倉庫への出荷指図が自動化されていれば、取引先の注文から出荷までの業務がほぼノンストップで自動化されることになります。

このように人手による業務ステップが大幅に減るため、業務コストの削減にもつながります。

2.2.人為ミスの削減

中小企業では、電話やFAX、メールでの受注業務がまだまだ行われていますが、人為的なミスを経験したことはないでしょうか?電話やFAX、メールでの受注業務は、聞き間違いや転記ミスなど属人的なミスが発生しがちですが、受発注システムを導入することでこれらの人為ミスを削減することができます。

2.3.お客様サービスの向上

受発注システムを導入することは、お客様サービスの向上にもつながります。まず、受注側の業務スピードが上がるため、納品までのリードタイムを短縮することができます。
また、今まで電話やFAXで注文を受けていた場合、営業時間内でしか注文を受けられないという制約がありましたが、受発注システムを導入することで取引先は24時間注文が可能となり、結果としてお客様サービスの向上にもつながります。

2.4.進捗や履歴管理の効率化

受発注システムを導入すると、進捗や履歴の管理も大幅に効率化することができます。取引先・注文ごとに進捗が可視化され過去の履歴も一元管理されるため、進捗や履歴の管理が効率化されます。

3.発注側企業の3つのメリット

3.1.発注業務の効率化

24時間365日受発注システム上で取引先の在庫を見ながら注文することが可能になります。受発注システムを活用すると電話やFAX、メール時のコミュニケーションコストやシステムへの転記コストがなくなるため、発注業務全体を効率化できます。
また、自社の在庫数に応じて自動発注する仕組みにしてしまえば、受発注システムで注文入力する必要すらなくなります。

3.2.進捗や履歴管理の効率化

受注者のメリットと同様のメリットになります。発注者側も取引先・注文ごとに進捗が可視化、過去の履歴も一元管理されるため進捗や履歴の管理が効率化されます。

3.3.取引先の他商品をWEBで確認できる

受発注システムを活用することで、取引先の他の商品をWEB上で確認できるようになります。都度電話などで確認しなくても、取引先の商品情報を簡単に確認し注文できるようになります。

4.受発注システムのデメリット徹底まとめ

受発注システムを導入することにより多くのメリットを得る事ができますが、デメリットがないわけではありません。他の業務手段とメリット・デメリットを比較すると下図のようになります。

受発注システムと他手段の比較

業務手段それぞれにメリット・デメリットがありますが、「業務量を削減」するのであれば受発注システムを導入した方が確実に減らすことができます。

5.受発注システムの主な機能

5.1.受注企業側の主な機能

受注一覧

取引先各社の注文を一覧で管理する機能です。注文ごとのステータスや注文金額、数量を見られるようになっている製品がほとんどです。過去の注文を検索することもできます。

受注一覧

参考:EOSシリーズ

受注明細

注文明細を確認する機能です。受注の確定処理やステータス管理などができます。発送処理もできるようになっています。カスタマイズすれば、自社の在庫数に応じて自動で発送処理や出荷指示を行うこともできます。

受注明細

参考:e受発注

伝票出力

受注伝票を出力する機能です。

取引先管理

取引先の住所や配送先などマスタ情報を管理する機能です。

商品マスタ

商品の画像や詳細情報を管理する機能です。基幹システムから自動連携したりCSV取込したりすることが可能です。また、取引先ごとに表示する商品を設定することも可能です。

在庫管理

商品ごとの在庫を管理する機能です。基幹システムから自動連携したりCSV取込したりすることが可能です。

5.2.発注企業側の主な機能

発注一覧

取引先別の注文を一覧で確認する機能です。注文ごとのステータスや注文金額、数量を見られるようになっている製品がほとんどです。過去の注文を検索することもできます。

発注一覧

参考:e受発注

発注入力

発注内容の詳細を入力する機能です。商品ごとの注文数や納期情報などを入力します。
カスタマイズすれば、自社の在庫数に応じて自動発注することも可能です。
また、以前の履歴をコピーして新しい注文を行うこともできます。

参考:Mobile Ordering System MOS

伝票出力

発注伝票を出力する機能です。

在庫管理

自社の在庫情報を管理する機能です。基幹システムからの自動連携やCSV取込なども可能です。

取引先管理

注文先の取引先の住所などマスタ情報を管理する機能です。

6.受発注システム導入の判断ポイント

この章では、受発注システムを導入すべきかの判断ポイントについて解説します。
受発注システムを導入すべきかの判断ポイントは、ずばり「投資対効果を得られるか」です。

6.1.現在の業務コストの算出

まずは、人件費と業務に掛かっている時間から導入前の業務コストを算出します。
(例)月給30万円の社員3名で処理
3名×8時間×時間単価:1,875円/人 = 45,000円/日
月の業務コストは90万円、年間業務コストは1,080万円になります。

6.2.削減できる業務コストの算出

次に受発注システムを導入して削減できる業務コストを算出します。
仮に30%削減できるとすると、
45,000円×30%=13,500円/日の削減となり、
月間削減コストは27万円、年間削減コストは324万円になります。

6.3.受発注システムの費用と削減できる業務コストの比較

最後に受発注システムの費用と削減できる業務コストを比較して投資対効果を算出します。
BtoBプラットフォーム受発注」(※価格は非公開)をカスタマイズして1,000万円で導入したとすると、導入費用を約3年で回収し4年目以降は毎年324万円の効果を得られるとこになります。

この効果を高いと見るか安いとみるかが判断ポイントです。

投資対効果は企業によりまったく異なります。得られる効果をしっかり算出しましょう。
効果があるのであれば導入すべきです。逆になければ入れるだけコストになりますのでやめましょう。
近年は月額数千円~数万円で利用できるクラウド型の受発注システムも多く登場しており、以前より投資対効果を得やすくなっています。ぜひ受発注システムを導入し業務を効率化して下さい。

7.受発注システムの3つの選定ポイント

この章では、受発注システムを選定する際の主なポイントについて解説します。

7.1.自社で使いたい機能を持っているか

受発注システムは、高機能な製品から機能が絞られた安価な製品まで様々です。販売管理システムと連携するのであれば、自動連携の可否やCSV出力の可否なども重要なポイントです。自社に必要な機能を予め明確にしてから製品を選定しましょう。

7.2.カスタマイズ性

受発注業務は業界によって大きく特徴が異なります。業界特化型の製品もありますが、すべての要件を満たす機能を予め持っている製品は少ないでしょう。カスタマイズが必要になるケースも多くあるため、カスタマイズ可能な製品から事前に確認して下さい。クラウド型でもカスタマイズ可能な製品は多くあります。

7.3.メーカーによるサポート

多くの取引先に受発注システムを使ってもらう場合、日々取引先から受発注システムの使い方に関する問合せが多く発生する可能性があります。取引先が数百あるような企業では、問合せ対応が逆に業務を圧迫してしまう可能性もあります。メーカーの厚いサポートが必要な規模の企業は、導入実績の多い製品を選びましょう。

8.おすすめの受発注システム製品

8.1.機能重視の企業におすすめの受発注システム3選

BtoBプラットフォーム受発注

BtoBプラットフォーム受発注

概要

東証1部上場の株式会社インフォマートが提供するシェアNo.1の受発注システムです。利用企業数は3万社以上、利用者数も35万人を超えます。実績の高さから、カスタマイズすればほぼすべての企業の要件を満たせる製品と見て良いでしょう。

おすすめポイント

  • 日本国内シェアNo.1
    すしざんまいやモスフードサービスなど大手含めて導入実績3万社以上という実績の高さ
  • カスタマイズ可能

注意点

  • 価格が非公開
  • 受注側が中小零細企業の場合、費用的に向かない可能性あり(一般的に受注側が導入費用を持つ)

価格

  • 非公開

e受発注

cosmos

概要

古くから受発注システムを提供している株式会社コスモスネットワークが提供する受発注システムです。オンプレミス型、クラウド型どちらも製品をもっており、要件に応じて選ぶことができます。機能も多く、大企業にも多数の導入実績があります。

おすすめポイント

  • 機能が多い
  • 大企業に多数の導入実績がある
  • クラウド型、オンプレミス型から選ぶことができる
  • カスタマイズ可能

注意点

  • 会社規模が小さいため、サポートに不安がある
  • 価格が非公開

価格

  • 非公開

アラジンEC

アラジンEC

概要

株式会社アイルが提供する受発注システムで、オンプレミス型とクラウド型どちらも製品を持っており、要件に応じて選ぶことができます。また、マルチデバイスに対応しています。株式会社アイルはアパレル向けシステムに強い会社ですが、アラジンECは食品や自転車など様々な業界への導入実績があります。

おすすめめポイント

  • 機能が豊富
  • マルチデバイス対応
  • クラウド型、オンプレミス型から選ぶことができる
  • オンプレミス型はカスタマイズ可能

注意点

  • クラウド型はカスタマイズ不可

価格

  • オンプレミス型:非公開
  • クラウド型:36,000円/月

8.2.費用を抑えて導入したい企業におすすめの受発注システム2選

Mobile Ordering System MOS

MOS

概要

スマートホンやタブレット、PCなどマルチデバイスに対応したクラウド型の受発注システムです。マルチデバイス対応のため、小さな飲食店などにも使ってもらえる可能性があります。また、クラウド型ながらカスタマイズ可能なことも魅力です。

おすすめポイント

  • マルチデバイス対応
  • クラウド型
  • カスタマイズ可能

注意点

  • 会社規模が小さいため、サポートに不安がある

価格

  • 初期費用:550,000円~
  • 月額費用:45,000円~

COREC

COREC

概要

2014年のサービスリリースからたった2年間で6,000社以上の導入実績をほこるクラウド型の受発注システムです。価格も9,800円/月と非常にコストメリットの高い製品になります。とにかくコストを抑えて導入した企業はまずCORECを選んではどうでしょうか。

おすすめポイント

  • 導入実績6,000社以上という実績の高さ
  • 月額9,800円という低価格

注意点

  • カスタマイズ不可
  • 機能面が他製品に比べて弱い

価格

  • 9,800円/月

9.まとめ

この記事では受発注システムの概要やメリット・デメリット、他の業務方法との比較まで詳しく解説してきました。この記事を読まれた方は受発注システムを導入することで得られる多くの効果をご理解頂けたのではないでしょうか?

受発注システムは数年前までは、大きな費用を掛けて大企業が構築するものでしたが、近年はクラウド型のサービスも多く導入し中小零細企業でも活用できるようになってきました。この機会にぜひ受発注システムを導入して下さい。

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